特定建築物定期調査



劇場、百貨店、ホテル、病院、物販店、共同住宅、事務所など多くの人々が利用する建築物(このような建築物を「特定建築物」といいます。)は、ひとたび火災などが発生した場合、大きな災害につながります。

このため、建築物には防火区画の適切な設定、避難階段、避難器具の整備、 前面空地の確保など多くの安全対策が必要とされています。

しかし、これらの防災設備は、日頃の維持管理を怠ると有事の際に本来の機能を発揮できません。このようなことがないよう、調査を行い、保全に努めなければなりません。
  また、建築物の躯体、外部設置機器、塀などの劣化状況を把握し、事故等を未然に防止する他、建物を末永く良好な状態に保てる様に努めなければなりません。
 そのため、建築基準法では、定期的に専門の技術者が調査を行い *特定行政庁に報告することが義務づけられています。これが“定期調査報告制度”です。

特定建築物定期調査って?

特定建築物(特殊建築物)調査は、建築基準法12条によって定められる定期報告の義務を根拠とする調査です。
特定建築物(特殊建築物)として指定された公共性の高い建築物は、利用者の安全のためにも建築物全体が常に適法状態にあることを定期的に報告する必要があり、そのために制度化されたものが特定建築物調査になります。

2016年6月の建築基準法改正により、建築基準法12条で定期報告が必要となる建築物が「特定建築物」と明記され、今までの「特殊建築物」という呼称から「特定建築物」へと移行しました。

どんな調査をするの?

特定建築物定期調査の調査内容

  • 敷地及び地盤・・・盤敷地内の通路・地盤沈下・排水・擁壁・崖などの状況及び維持状況の調査など
  • 建築物の外部・・・基礎・土台・柱・梁・壁・天井・外壁屋外機器等の欠損・劣化・緊結状況等の現状調査及び塀・工作物等(独立看板等)の設置状況・劣化等の現状調査など
  • 屋上及び屋根・・・屋上周りの防水材・金物の現状調査、排水の状況など
  • 建築物の内部・・・壁・床・天井における防火材料および防火区画・下地材や仕上げの劣化等の現状調査など
  • 避難施設等・・・屋内の避難経路(廊下・階段など)の障害物の有無、避難施設、非常用設備・排煙設備の現状調査など

どんな建物が対象?

東京都の場合
  用途 規模又は階※いずれかに該当するもの 報告時期
特定建築物 劇場、映画館又は演芸場 ・地階 若しくは F ≧ 3階
・A ≧ 200㎡
・主階が1階にないもので A > 100㎡
毎年の11月1日から翌年の1月31日まで
(毎年報告)
観覧場(屋外観覧席のものを除く)、公会堂又は集会場 ・地階 若しくは F ≧ 3階
・A ≧ 200㎡
(平家建て、かつ、客席及び集会室の床面積の合計が400㎡未満の集会場を除く。)
旅館又はホテル F ≧ 3階 かつ A > 2000㎡
百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場又は物品販売業を営む店舗 F ≧ 3階 かつ A > 3000㎡
地下街 A > 1500㎡
児童福祉施設等(注意4に掲げるものを除く。) ・F ≧ 3階
・A > 300㎡
(平家建て、かつ、床面積の合計が500㎡未満のものを除く。)

令和1年の5月1日から10月31日まで
(3年ごとの報告

病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、児童福祉施設等(注意4に掲げるものに限る。) ・地階 若しくは F ≧ 3階
・A ≧ 300㎡
(平家建て、かつ、床面積の合計が500㎡未満のものを除く。)
旅館又はホテル (用途コード13のものを除く。)
学校、学校に附属する体育館 ・F ≧ 3階
・A > 2000㎡
博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場、体育館
(いずれも学校に附属するものを除く。)
・F ≧ 3階
・A ≧ 2000㎡
下宿、共同住宅又は寄宿舎の用途とこの表(用途コード 34を除く。)に掲げられている 用途の複合建築物 F ≧ 5階 かつ A > 1000㎡
百貨店、マーケット、勝馬投票券発売所、場外車券売場又は物品販売業を営む店舗(用途コード14のものを除く。) ・地階 若しくは F ≧ 3階
・A ≧ 500㎡
令和2年の5月1日から10月31日まで
(3年ごとの報告
展示場、キャバレー、カフェ、ナイトクラブ、バー、 ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店又は飲食店
複合用途建築物 (用途コード28及び34のものを除く。) ・F ≧ 3階
・A > 500㎡
事務所その他これに類するもの A > 1000㎡
(5階建て以上、かつ、延べ面積 が2000㎡を超える建築物のうち、F ≧3階のものに限る。)
下宿、共同住宅、寄宿舎
(注意4に掲げるものを除く。)
F ≧5階   かつ A > 1000㎡ 平成30年の5月1日
から10月31日まで
(3年ごとの報告)
高齢者、障害者等の就寝の用に供する共同住宅又は寄宿舎(注意4に掲げるものに限る。) ・地階 若しくは F ≧ 3階
・A ≧ 300㎡(2階部分)

注意

  1. F ≧3階、F ≧5階、地階若しくは F ≧3階とは、それぞれ3階以上の階、5階以上の階、地階若しくは3階以上の階で、その用途に供する部分の床面積の合計が100㎡を超えるものをいいます。
  2. Aは、その用途に供する部分の床面積の合計をいいます。
  3. 共同住宅(高齢者、障害者等の就寝の用に供するものを除く。)の住戸内は、特定建築物の定期調査の定期検査の報告対象から除かれます。
  4. 高齢者、障害者等の就寝の用に供する用途とは、共同住宅及び寄宿舎(サービス付き高齢者向け住宅、認知症高齢者グループホーム、障害者グループホームに限る。)並びに児童福祉施設等(助産施設、乳児院、障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設、更生施設、老人短期入所施設その他これに類するもの、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設、福祉ホーム及び障害福祉サービスを行う事業所に限る。)をいいます。
  5. 新築の建築物は、検査済証の交付を受けた直後の時期については報告する必要はありません。

調査にはどんな資格が必要なの?

調査するには、無資格では調査ができません。
定期報告には下記の資格者が必須となります。

  1. 一級建築士
  2. 二級建築士
  3. 特定建築物調査員

どこに提出するの?

特定建築物の定期報告は特定行政庁に提出するよう定められています。

特定行政庁って?

建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長をいい、その他の市町村の区域については都道府県知事をいう。ただし、第九十七条の二第一項又は第九十七条の三第一項の規定により建築主事を置く市町村の区域内の政令で定める建築物については、都道府県知事とする。(建築基準法 用語の定義第二条)

東京都内の特定行政庁は、特別区(23区)、八王子市、町田市、調布市、府中市、日野市、三鷹市、武蔵野市、立川市、国分寺市となりますので、都が特定行政庁の場合は都知事宛、市区が特定行政庁・特別区の場合は市長・区長宛となります。

東京都内全域の特定建築物調査・防火設備検査の定期報告は公益財団法人 東京都防災・建築まちづくりセンターが提出窓口となり、建築設備検査の定期報告は一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター、昇降機等検査の定期報告は一般社団法人 東京都昇降機安全協議会が提出窓口となります。

料金

特定建築物定期調査 マンション・共同住宅 事務所・福祉施設 ホテル・旅館・店舗
~500m2 35,000円 45,000円 55,000円
500~1,000m2 45,000円 60,000円 70,000円
1,000~2,000m2 60,000円 70,000円 80,000円
2,000~3,000m2 70,000円 80,000円 95,000円
3,000~5,000m2 80,000円 110,000円 125,000円
5,000m2~ 別途お見積もり

注意事項

  • 上記金額には消費税が別途掛かります。
  • 上記の金額は、調査費用、書類の作成費用、報告書提出費用が含まれております。
  • 調査および検査は平日昼間の実施を想定しています。早朝、夜間作業の場合は別途費用が発生致します。
  • 特定行政庁が指定する機関への事務手数料は含んでおりません。
  • 調査・検査に必要な図面、各種資料等がない場合、別途費用が発生致します。
  • 建物が遠方の場合は別途交通費などが発生する場合がございます。
  • 外壁全面打診調査もしくは赤外線診断、アスベスト分析調査などが必要な場合は別途御見積りをさせて頂きます。
  • 是正事項等の改修費用は含まれません。
  • 上記金額は参考金額です。正確なお見積りはお打ち合わせ、資料等を拝見した上で作成させて頂きます。

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